【介護転職ストーリー】孤独な長距離ドライバーから、人の温かみに触れる介護職へ

さまざまな人々の介護転職への道のりをご紹介する「介護転職ストーリー」。第2回目は、42歳元長距離ドライバーの挑戦です。
名前:K.Sさん
年齢:42歳
職業:介護福祉士(グループホーム勤務)
趣味:釣り
生い立ち~長い道のりの始まり
長崎の小さな港町で生まれたK.Sさん。実家は小さな漁業を営んでおり、週末は父親の手伝いで船に乗るのが当たり前の少年時代でした。「将来は安定した陸の仕事に就きたい」と商業高校へ進学。卒業後、大型免許を取得し、物流会社の長距離トラックドライバーとして社会人生活をスタートさせました。
孤独な20年と、人生を変えた交差点
北は北海道、南は鹿児島まで。日本の大動脈を走り抜ける日々は、20代のK.Sさんにとって自由の象徴でした。しかし、年月が経つにつれ、車内で一人過ごす時間の長さに言い知れぬ孤独を感じるようになります。結婚し、子どもが生まれても、家に帰れるのは月に数回。息子の成長を写真でしか見られない生活に、疑問が膨らんでいきました。
40歳を目前にしたある冬の夜、彼の人生を大きく動かす出来事が起こります。雪が舞う北陸自動車道で、スリップした先行車がガードレールに衝突する事故を目撃。K.Sさんはすぐに車を停め、救護に駆け寄りました。運転席で震えていたのは、一人暮らしの高齢男性。幸い怪我はなかったものの、不安と寒さで顔は青ざめていました。
救急隊が到着し、手際よく男性を保護する姿、そして何度も頭を下げる男性からの言葉が、K.Sさんの胸に深く突き刺さりました。
「ありがとう、あんたがいてくれて、本当に助かったよ」

「俺は今まで、荷物を運ぶことしかしてこなかった。でも、人を直接助け、感謝される仕事があるんだ」と感じました。
20年間握り続けたハンドルの重みとは違う、人の手の温かみが、彼の心に火を灯した瞬間でした。
【重要ポイント】
この事故現場での経験が、K.Sさんの価値観を180度変えました。彼は「モノを運ぶ」仕事から、「人を支える」仕事への転身を決意。人生の大きな岐路に立ったのです。
40歳からの再出発。介護の世界へ
その日から、K.Sさんの猛勉強が始まりました。休憩時間のトラックの中で、介護職員初任者研修のテキストを読み込み、夜はスマートフォンのアプリで過去問題を解く日々。持ち前の体力と真面目さで、半年後には無事資格を取得。20年勤めた物流会社に退職届を提出し、地元のデイサービスセンターの門を叩きました。
最初は戸惑いの連続でした。利用者一人ひとりの名前と顔、性格、必要なケアを覚えるのは、全国の高速道路を記憶するよりずっと複雑で、奥深いものでした。しかし、送迎時に交わす世間話、レクリエーションで一緒に笑う時間、そして利用者からの言葉が、孤独だった彼の心を少しずつ溶かしていきました。
「K.Sさんが来ると、一日が明るくなるよ」
現場で経験を積む中で、認知症ケアへの関心を深めたK.Sさんは、働きながら実務者研修を修了。3年後には介護福祉士の国家試験に一発で合格しました。
現在:家族と、新たな「仲間」と共に
現在、K.Sさんは認知症対応型のグループホームで、正職員の介護福祉士として働いています。かつて長距離ドライバーとして培った冷静な判断力と体力は、利用者の急な体調変化や、夜勤業務で大いに役立っています。何より、同僚たちとチームで利用者を支える毎日は、孤独だったドライバー時代には決して得られなかった充実感に満ちています。
休日は、小学生になった息子と二人で海へ釣りに出かけます。かつて父親から教わった竿の振り方を、今度は自分が息子に教える。家に帰れば、妻と息子と食卓を囲む。そんな当たり前の日常が、今は何よりも愛おしいとK.Sさんは語ります。

「遠回りはしたけれど、40歳で自分の本当にやりたいことを見つけられた。この仕事は、人の人生に寄り添い、そして自分の人生をも豊かにしてくれる。今は心からそう思えます」
K.Sさんの優しい笑顔は、多くの困難を乗り越えてきたからこその、深い輝きを放っていました。
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